20250121
「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」を読んだ。
以下のツイートで興味を持って読みたいリストに入れていたのを消化した感じ。
https://x.com/minowanowa/status/1878226781360341112
頭の"弱い"若者が陰謀論に染まっていく話。
人間のどうしようもなく物語を求めてしまう性というのがよくわかる。
陰謀論と科学を違う最も重要な点は反証可能性だろう。
陰謀論では反証そのものが陰謀だと主張するために構造的に反証が不可能である。この論理は作中においても度々登場する。
当初主人公渡辺と対比されて描かれる飯山が渡辺を否定する根拠はそれは陰謀論だからというラベリングによるもので結局何を信仰しているかの差でしかなく2人の態度には本質的な差は存在しない。
ただラスト飯山がそのことに気づき反論を試みようとする。
目の前に渡辺君がいたら、自分の信念と経験と知識に則って、違うと思ってることは、私は違うと思って、否定したい。本心を言いたい。
一番グッときたシーン。
Xで陰謀論主張する人たちを蔑む人たちの発言を観測してるとこれは科学的な態度故ではなく単なる権威主義でないかと思うことがある。これは先の構造と同一であり両者は紙一重ではないか。真の意味での科学的的な態度でない限り容易に陰謀論に転じてしまうことだってあり得るのだろうなと思う。
まだ色々整理できていない要素もあるのでいつかまとめてちゃんと記事の体裁にするかも。