20250205


「ベーシックインカム×MMT(現代貨幣理論)でお金を配ろう」を読んだ。
ベーシックインカムについてもうちょい知っておきたいなという気持ちがありたまたま図書館で見かけて薄かったのもあり手に取った本。

MMTという概念は初めて知った。
貨幣は発行できるため政府の財政支出には制約はなく本当の制約は資源にあり、課税は財源の確保の目的ではなく需要をコントロールするためであるという考え方にはなるほどと思った。
MMTの発想ではBIの実現には財源が問題ではなくなるためにBIの結果としてうまくまわるのならおkというのが大まかな本書の流れ。

ただあとがきにある通りMMT派はBIではなくJG推しがスタンダードとのことでその意味で本書はちょっと特殊な立ち位置にあるよう。
これだけ読むとBIがすべてを解決するという気持ちになるが、BIにしてもMMTにしても一般的なところを先に押さえておくべきだろうなとは思った。

20250203


麻雀を始めて一か月経ったので現状の記録。

やった(てる)こと

雀魂

東風戦だけやってて今は雀傑2で平均順位は2.39。
銀の間では平均順位は2.3とかで周りの行動を見てても自分のが上だなと感じていたけど金の間からはそうでもなくなった感じだったので勉強を始めた。

リアル

雀魂のアシストなしだとボロボロだったのでネットでもアシストなしのゲームを選ぶとかそういう練習をしないとダメだなと思った。

これだけで勝てる! 麻雀の基本形80

2周した。
5ブロック理論など牌効率の基礎を身に着けるのにはちょうどよかったなと思う。
最後の麻雀の筋トレはやった方がいいんだろうなと思いつつやってない。
以下のサイトで牌使わずともやれるので気が向けばやりたい。
https://www.hayuu.net/mj-workout/

3ヵ月で強者と戦えるようになる 麻雀「超コスパ」上達法

麻雀の基本的なセオリーを知るのにちょうどよかった。
今の時点できちんと読み通すのはしんどかったので軽く1周流して目次だけ頭に入れて同じようなシチュに出会ったときに該当箇所を読み直すみたいな使い方でやってる。
7枚形の待ちは早く覚えた方がいいんだろうなと思いつつやってない。

渋川式 麻雀通信(YouTube)

雀魂のライブ配信のアーカイブをみてる。
特に不満もないが愛着もないので別にいい人が見つかれば移行するかも。

20250131


「ブルシット・ジョブの謎」を読んだ。

昔から素朴な疑問として科学技術の発展により生産性は著しく向上しているにもかかわらず未だに多くの人々が週5労働を強いられているのはなぜなのかというのがある。
ケインズも20世紀末までに先進国では週15時間労働が達成されるとの予測を立てているのにも関わらずの現状を踏まえるとやはりこの疑問は妥当だろう。
特にこの頃AIの発展でWorld CoinなどUBIの話なども上がるようになってはいるものの生産性の向上が労働時間の削減に寄与していない歴史を鑑みると実現に疑問が生じるということになる。
このあたりの解像度を上げるうえでもブルシットジョブの概念は知っておくべきだろうなと思いつつも原書を読むのは億劫で積読のままだったので気軽に読めそうな新書のこれを読んだ。
とはいえ原書の意図を正確に伝えることを重視しているがために冗長というか読みづらい箇所や引用も多々あったのでその要諦を掴む目的としてはもっと適当な本があったかなとは思った。

明らかにBSJの存在は経済的合理性に欠くわけでこれは個人最適の結果として全体最適に至らないという構造的な話なのかなと思っていたがそうではなかった。
自分なりに本書からBSJの発生する仕組みを要約すると以下のようになる。

  1. 資本主義において新産業の開拓のネタが尽きると資本はFIRE部門に向かう
  2. FIRE部門が利潤を生み出す
  3. 生み出された利潤がBSJに投入される

そして

  • ネオリベラリズム
  • 旧約聖書にはじまる労働懲罰説
  • 労働はそれ自体に価値があるという観念

というイデオロギーがこの構造を固定化する。

2から3に向かう力学がわからなかったしこの論理で説明できないBSJも多くある気がして正直あまり納得感はない。この辺の詳細は原書を読んだ方がよいかも。

あとグレーバーからのBSJからの解放の処方箋としてのベーシックインカムの立ち位置が面白い。
なぜなら労働が効率化された結果としてベーシックインカムがあるという発想が自然で自分もなんとなくそう考えていたからだ。ベーシックインカムが労働を効率化するという逆説的な発想は刺激的。

20250121


「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」を読んだ。
以下のツイートで興味を持って読みたいリストに入れていたのを消化した感じ。
https://x.com/minowanowa/status/1878226781360341112

頭の"弱い"若者が陰謀論に染まっていく話。
人間のどうしようもなく物語を求めてしまう性というのがよくわかる。

陰謀論と科学を違う最も重要な点は反証可能性だろう。
陰謀論では反証そのものが陰謀だと主張するために構造的に反証が不可能である。この論理は作中においても度々登場する。

当初主人公渡辺と対比されて描かれる飯山が渡辺を否定する根拠はそれは陰謀論だからというラベリングによるもので結局何を信仰しているかの差でしかなく2人の態度には本質的な差は存在しない。
ただラスト飯山がそのことに気づき反論を試みようとする。

目の前に渡辺君がいたら、自分の信念と経験と知識に則って、違うと思ってることは、私は違うと思って、否定したい。本心を言いたい。

一番グッときたシーン。

Xで陰謀論主張する人たちを蔑む人たちの発言を観測してるとこれは科学的な態度故ではなく単なる権威主義でないかと思うことがある。これは先の構造と同一であり両者は紙一重ではないか。真の意味での科学的的な態度でない限り容易に陰謀論に転じてしまうことだってあり得るのだろうなと思う。

まだ色々整理できていない要素もあるのでいつかまとめてちゃんと記事の体裁にするかも。

20250117


Xでお名前ドットコムでドメインを取ろうとしたら異なる文字列を勝手に取得されようとしたとのポストが話題でそれに対する反応を見てるとどうやらもともとかなり悪質なサービスのよう。

それで1年前無料で取得したドメインの更新期限が近いこともあり久しぶりに見てみると自動更新でwhois公開代行費はまだよいとしてもサーバーやらサービス維持費など勝手に追加されておりそれなりな請求予定になっていたので移管することにした。

元々DNSを移行していたこともあり移管先はCloudflareにした。移管の手続きはお名前ドットコムのwhois代行を外してAuthCodeを発行しそれをCloudflare側に入力するだけではあるがお名前ドットコムのUIが最悪なうえになぜかボタンが押せないなどもあって若干手間取った。考えてみるとこれは意図的なものかもしれないな。
whois代行を外す必要がある事情で一時的に名前から住所、電話番号まで個人情報が全公開状態になるので「移管なう」や「移管予定」などは呟くべきではないなと思った。

移管後whoisで結果を確認してみるとCountryとStateは公開されていた。お名前ドットコムのときは全部隠れていたのでへーと思った。これでインターネット活動における俺が都内在中であることは公開情報となったのである。

20250113


「もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。」を読んだ。
以前内容は失念したが気になるポストを見つけてそれで読みたいリストに入っていたので消化した感じ。めちゃめちゃ普通の内容に感じられ特に得るものはなかった。
全体的に"うまい話"はないというかそんな意識があった。
個人的には何事もハックできる余地はないだろうか?という考えであるのでその辺は相容れないだろうなと思ったりした。

20250111


ゲームごとに必要な能力みたいなものを考えていてこれは知能検査で測られる項目に殆ど一致するなと思った。   WAISだと以下になる。

  • 言語理解(VCI)
  • 知覚推理(PRI)
  • ワーキングメモリ(WMI)
  • 処理速度(PSI)

なのでこの辺を知ることによってある程度自分に適性のあるゲームを知ることができるなと思った。
以下そこからパッと思いついたことを列挙

  • 将棋は重要なのは脳内で駒を動かす力なのでこれはWMIとPRIが重要で持ち時間が短くなるほどPSIの重要性が高まる
  • 競技数学と競技プログラミングは近い位置にありそうだが前者は計算力が求められる分WMIとPSIの重要性が高い
  • ポーカーは戦略を考える上でVCIが重要だがプレイ中は脳内でレンジを削ったりのような操作が必要なのでWMI、PSIも重要
  • 麻雀はポーカーに比べるとそのような操作がない分WMIとPSIの重要性が落ちる
  • 不完全情報ゲームはVCIが重要になりがち

自分はおそらくVCI»PRI>WMI=PSIみたいな感じなのでその意味ではKaggleとかHCIみたいなゲームが向いているんだろうなとは思う。ただこれが自分が楽しみたいゲームかというと微妙。

LLMはARC-AGIの結果を見てるとPRIが絶望的っぽいのでPSI»WMI>VCI»PRIみたいな感じだろうか。
最近不完全情報ゲームに関しては案外LLMベースでで作ったAIも結構いい線行くんじゃないかと思ってたりする。

20250109


無料になっていたハイパーインフレーションを読んだ。

昔デスノートを読んだときに現実に1つだけあり得ない設定を持ち込みそれによって世界がどのように変化するか?そこから生まれる頭脳戦を描くという発想に感動したがこれもその類型になるだろう。
敵がバカすぎて頭脳戦が成り立たない、味方がまともすぎて困るなどギャグテイストであるゆえに頭脳戦のメタ的なネタが取り入れられるのが面白いなと思った。これによりある意味リアリティが増しているとも感じられる。

序盤はエロ?描写にモヤりながら読んでいたが後半はちゃんとそこにもツッコミが入るようになったので安心した。

20250106


ポケポケへの熱も冷めつつあり、新たな上達コンテンツを求めて麻雀をはじめた。
触り始めてから間もない現状の記録。

やったこと

YouTube

最近入門にはなんでもYouTube

麻雀が強くなるためのロードマップ。初心者がまず身につけるべき技術とは?

適当に検索してはじめにでてきたのでみた。
麻雀が強いというのはどういうことかがなんとなくわかった。
https://www.youtube.com/watch?v=KVSj7br6MLQ

【麻雀】麻雀本100冊くらい読んだ男がレベル別テーマ別におすすめの戦術書を紹介!

初手の本を探しがてら上記の動画がよかったので同じ人のこの動画を見た。
https://www.youtube.com/watch?v=hS0cNuf4EKA

【雀荘×VTuber】1から覚える麻雀講座

上記の動画で紹介されていたのでこれで基本的なルールを覚えた。
https://www.youtube.com/watch?v=ve6XOwL0VMw

【有料級】麻雀初心者が最速で勝てるようになるためのセオリーを全て解説します。

いったんこの内容を身に着ければそこそこ強くなれそう。
まだ消化できてないのでメモりながらまた見たい。
本も欲しいけど絶版みたいで残念。
https://www.youtube.com/watch?v=nr3P5gNAJtA

【有料級】最初はこれだけで十分!麻雀で勝つために必要な「牌効率」の基礎を徹底解説

明確な基準をもとに牌効率の解説をしていてよい。
これも消化できていないのでゆっくり取り組みたい。
https://www.youtube.com/watch?v=Q05otKQCgeU

これだけで勝てる! 麻雀の基本形80

おすすめ戦術書動画でおすすめされていたので買った。
まだ半分くらいだけど雀魂やっててもこれで見たやつだとなる場面が多くって役に立ってる感覚がすごくある。が、解説が物足りないというかモヤるところも多い。
明確な指針を示してくれる先の牌効率の動画のようなスタンスのほうが好みではある。
まあ今の段階では理屈より脳死で形を暗記してしまった方が良いのだろう。

実戦

雀魂やってる。しばらくやって雀士になった。
気づいたらリーチできてたりみたいなことがまだ多くて補助輪なしで打てる気がしない。

気になったこと

鳴きの方針

安い手でも上がれるときもちいのであまり深く考えず役牌ができるときは鳴いてる。
断么九は平和や立直と合わせて高い手を狙いたいので鳴かない方針。
あとはそもそも鳴くことにより不成立となる役を覚えていないので無視。

こういうの麻雀は手に入るデータが豊富なので同じ実力帯で統計的にこっちの選択のほうが勝率が高いみたいな分析が簡単にできるので自分なりの結論を得やすいのはいいなと思う。

20241222


ポケポケでオンラインの大会に出ようかなと思ってデッキを考えていたのでそのメモ。

まず前提としてここ2、3日で一気にミュウツー、セレビィからギャラドス環境に変わったようでそれをもとに考える必要がある。
手持ちにギャラドスがないのでミュウツーかセレビィで出ることになるが今回はミュウツーを採用しようと思う。
理由はミュウツーの割合が減ったことでペンドラーが一気に減る読みとまだ勉強不足でセレビィのプレイに自信がないことによる。

現状考えているリストは以下

  • ミュウツーex x1
  • ミュウex x1
  • ラルトス x2
  • キルリア x2
  • サーナイト x2
  • 博士の研究 x2
  • リーフ x2
  • サカキ x1
  • ナツメ x1
  • モンスターボール x2
  • レッドカード x1
  • 幻の石板 x2
  • スピーダー x1

ミュウツー2、ミュウ2、サーナイトライン2、博士の研究2、モンスターボール2、リーフ1、石板1、ナツメ1までは確定枠。残りの3枚をどうするか。

まずリーフかスピーダーはもう1枚入れたい。どちらにするかは悩ましいが大会出場者の利用デッキを見るとスピーダー採用が多いのでそうした。
レッドカードは現環境で強いので入れたいところ。とはいえ今よりセレビィ、ミュウツーが減ったら入れ替えを考えたい。
ラストの1枚はサカキかグリーンかが悩ましいがサカキにした。以前の環境であればセレビィのワンパンを1ズラせる、ミュウツー、ミュウのワンパンを回避できるという理由でグリーン一択かなという気がするがギャラドス環境ではワンチャンケロマツとギャラドス対策として入るシママを狩れるのと増えたナッシーexをワンパンできるメリットの方が大きいかなという判断。

とはいえ海外開催が殆どというのもあり時間が合わないことも多いので実際出れるかはわからない。

20241221


セレビィデッキが自分の中でいったん結論出たのでそのメモ

リストは以下

  • セレビィex x2
  • ツタージャ x2
  • ジャノビー x2
  • ジャローダ x2
  • ミュウex x1
  • レッドカード x1
  • スピーダー x2
  • モンスターボール x2
  • きずぐすり x1
  • ナツメ x1
  • 博士の研究 x2
  • エリカ x2

ダダリン型はHP70のツタージャがそもそも壁として優秀なので2枚積むメリットが弱いと思う。1枚積にも逃げ1でミュウツー対策にもなるミュウの方が優れていると感じた。

ナッシー型はジャローダとのシナジーがイマイチに感じた。ナッシーで序盤を進めて後半セレビィでワンパンを狙うみたいなコンセプトであればいっそジャローダラインを削るというのはアリかも。

サポートはまずモンスターボール、博士の研究、エリカ、スピーダーは確定枠。 残りの3枚をどうするかだがレッドカード、きずぐすり、ナツメとした。
はじめレッドカード抜きのナツメ2枚にしていたが意外とわかりやすくナツメが活きるシチュエーションが限られているなと感じた。
レッドカードはピカチューが減ってセレビィ、ミュウツーの2進化デッキが増えたことにより価値を上げたと思う。
対してナツメはリーフによってミュウツーが逃げやすくなったこと、ピカチューが減ったことにより価値を下げたなと感じる。ただセレビィによって判断が難しい場面が多くあるのでこれらで正しい選択ができるスキルがある人であればナツメ2枚のほうが強いのかもしれない。

かなりミュウツー、セレビィを意識した編成ではあるので今後ギャラドスが流行ったりすれば話は変わるかも。

追記

ギャラドスが流行ってミュウツーが数を減らしているのをみるとミュウ、レッドカードの役割が弱いのでナッシー型のが強い気がしてきた。exナッシー2枚あればジャローダ抜きも試してみたいところ。

20241218


ポケポケのシミュレーションによる考察記事を書いた。
https://note.com/wnw/n/n8218c916296e
https://zenn.dev/nwn/articles/8fbfae11ba0845

はじめはo1に書かせてサクッと終わらせるつもりだったがポケポケのルールを知らないせいでそれなりにプロンプトを頑張っても全然ダメで久しぶりにこの手のプログラミングをした。
ポケカのルールは知っているわけでそこからいい感じに類推してやってほしい気持ちではあるがまだそこまで気が利くわけではないみたい。そういうところだぞ。

1つ目の記事のコードを書かせようとしたプロンプトはこんな感じ

ポケモンカードを簡略化したゲームを考えます
- デッキは20枚
- 初期手札は5枚で常に1枚のたねポケモンが含まれる
- 毎ターン1枚のカードをドローする
- 進化は1ターンに1度のみ可能
- たねポケモンを場に出したときそのターンはそのポケモンは進化できない

以下のカードをそれぞれ2枚ずつ含むものとします
- 1ターンに1度のみ使える2枚ドローを行えるカードA
- 1ターンに何度も使えるデッキにたねポケモンが存在するときそのうちの1枚をランダムに手札に加えるカードB

2進化ポケモンのラインである3体のポケモンをそれぞれ2枚ずつデッキに含む場合を考えます
2進化ラインのたねポケモン以外のたねポケモンの数を2、3、4枚のときそれぞれでシミュレーションを行い
1から10ターン毎にそのターンまでに2進化ポケモンが場に完成する確率を出力するコードをかいてください

注意
- AとBが手札にある場合は常に使用し、両方があるときB、Aの順序で使用するものとします
- 2進化ラインのたねポケモンが手札に存在するとき常にそれを出してください
- 進化が可能な時は常に進化してください

これっていわゆる詳細設計みたいなものかなと思った。自分はコード書いたほうが早いなと思ってしまうが慣れている人であればうまくやれるのかも。

今回noteとZennに投稿してみた。

noteがこれだけ流行ったわけはデザインのカスタマイズ機能がないことによるのではないかと思っている。読み手としては個人ブログのように各々で微妙にレイアウトやデザインが異なるというのが若干のストレスだったので統一されたフォーマットで読めるというのが意外と嬉しいんだよな。

そういう訳でせっかくならオレオレブログに載せてドメインパワーを高めていきたいというエゴを捨てて少しで読み手を意識した内容の記事ついてはこの手のプラットフォームに投稿するべきだよなという気持ちに最近ある。

noteは良くも悪くも普通だが表を載せる方法がKaTexしかないのが痛い。
ZennはMarkdownで投稿できるのがよい。半角スペースx2で改行のクソ仕様が継承されていないのも地味に嬉しい。
ZennはやっぱりSEOに強いようで1日で「最速サナ」でGoogle検索1位ですごい。

20241211


OpenAI Soraの発表の裏で話題になっていたGoogleの量子チップの発表の意義がよくわからなかったので量子コンピュータの基礎知識を得るために「驚異の量子コンピュータ」を読んで大体のところを理解した。

今回のGoogleの発表で強調されているのは以下の2点である。

  • The first is that Willow can reduce errors exponentially as we scale up using more qubits. This cracks a key challenge in quantum error correction that the field has pursued for almost 30 years.
  • Second, Willow performed a standard benchmark computation in under five minutes that would take one of today’s fastest supercomputers 10 septillion (that is, 1025) years — a number that vastly exceeds the age of the Universe.

1点目については誤り耐性量子コンピュータで閾値定理で示される閾値を達成したことで量子ビット数がスケールするようになったことだと理解した。本でも誤り訂正を搭載した大規模な量子コンピュータは少なくとも10~20年の基礎研究が必要と書かれているので結構なブレイクスルーなのでは?ただよくわからなかったのは数百量子ビットでは誤り耐性量子コンピュータには少なすぎるのでしばらくはNISQ時代が続くだろうという見立てに反して今回105ビットでそれが実現されているということでこれがどういう意味を持つのがが気になった。

2点目については10^25年の計算を5分未満でと聞くとキャッチーだが量子コンピュータと古典コンピュータはアーキテクチャが根本的に異なるために単純な比較はできない。GoogleのWillowの次の目標として従来のコンピュータを超える実用的な計算を実証するという言葉通り実用的な計算が行えるものではまだないようである。

あと仮想通貨について「難しい計算をすることそのものが価値を生む」という著者の認識は誤りである。マイニングに計算が必要なのはコストを負わせることによって耐攻撃性を高めるためで計算自体には本質的な価値はない。量子コンピュータの実現によってそのコストが下がるのであればシステムを維持するためにマイニングの難易度をあげる必要が生じるというだけである。よって健全な形でマイニングにおける期待から量子コンピューターの開発が進むとは考えにくいだろう。

20241208


Amazonブラックフライデーでデスク周りのあれこれを買ったのでそのまとめ

KTC 27インチ WQHDモニター(20780円)

今使っているサブモニターにモニターアームが使えない、メインモニターは色が変、ゲームをするにはフレームレートが低いという不満がありメインをサブにしてメインのモニターを新調した。
名の知れたメーカーのWQHDはこれよりだいぶ値段が上がる感じで知らない中華メーカーであったものの評判もよさそうだったので安いこれにした。 35000円のXaomiのUWQHD、32000円のDellの4Kも選択肢として悩んだものの前者はデュアルにするにはスペース的に色々考えないといけないことがあるのと後者は作業では結局UWQHD運用になりそうなのと4KでゲームするにはPCのスペックが足りないというのもありWQHDのものを買った。
仕事用としてはWQHDだと2枚ウィンドウを並べてちょうどいい感じでいい。UWQHDだと3枚並べる感じになるとは思うがセッティングが毎回ダルそうだなというのもありWQHDでよかったなと思う。あとフレームレートが上がるとなんか楽しい。
ちょっと後悔してるのはゲーム用途でスペックが足りなければFullHDにすればいいかと軽く考えていたもののそれでは表示上かなり小さくなってしまうのがかなり微妙でWQHDにはスペック不足なゲームをやるとなったときにどうしようかが悩みどころ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D9KGG1B6

Creative Pebble(1485円)

新調したモニターにスピーカーがなかったので買った。
音が出ればなんでもよかったので一番安かったこれにしたが小さいのに案外いい音で驚いた。
https://www.amazon.co.jp/dp/B077XF3XJK

Suptek モニターアーム(2559円)

Amazonで一番安いやつ。モニター入れ替えに伴い両モニターともアームにしたかったので買った。今使っているのもあり特に不満もなかったのでこれにした。
動きは良くないが自分の場合固定できればよいので問題なし。モニターってそんな頻繁に動かしたりすることない気がするし高いモニターアームの需要がどこにあるのかいまいちわかっていない。
https://www.amazon.co.jp/dp/B096FRBS6P

ELECOM HUGE Trackball(3670円)

今使っているマウスがボロボロだったのでそろそろ新調したかったのだがせっかくなので久しぶりにトラックボール使いたくなったので買った。
親指タイプは以前合わなかったので人差し指タイプで探していて安かったこれを買った。
無線か有線かは悩んだけども無線は接続切れ、電池持ちなどの点で評判が良くなかったのとトラックボールであれば操作性には関係ないというのもあり有線タイプにした。 以前使っていたKensingtonはスクロールがトラックボールの周りにあるホイールがある仕様で親指スクロールなのがちょっと違和感というか疲れる感じがあったがしばらく使っていたら慣れてきた。
https://www.amazon.co.jp/dp/B079FDQZXQ

BIGBIG WON Gale Hall(6767円)

せっかくマウスをトラックボールに変えたのにゲームのために古いマウスもつなぎ続けるのも癪だったのと前にグラセフやってたときもキーマウの操作にイマイチなじめなかったというのもあって買った。
これも中華メーカーだが無線で安いやつの中で評判の良かったのでこれにした。同メーカーで同じような値段のRainbow2 SEというのと悩んだがデザインが気に入らなかったのでこっちにした。性能的にはそっちのほうがよさそう。
Xbox配列のコントローラーを始めて触ったので結構感動した。モンハン持ちとはなんだったのか。確かに右親指で視点移動して攻撃をLRの位置に割り当て人差し指、中指で操作するという方が合理的だよな。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CW5M6RW1

20241206


「イーロン・マスク」を読んだ。
スティーブ・ジョブズと同じ著者によるイーロン・マスクの伝記。適度に著者の意見も差し込まれていて助かる。中盤のスペースXやテスラの詳細な話については若干ダレたが全体的に楽しく読めた。
彼を彼たらしめる要素というのは不必要なまでにリスクを好む性質とSFの影響による壮大なビジョンなのだろうと理解した。

やっぱりXの話は周りで突然の仕様変更の連続に苦労している人たちをみてきているのもあって特におもしろかった。
彼を知ることは今後の仕様変更の方向性を知る上でも重要だと思う。GoogleのAI開発による安全性の懸念から非営利組織としてOpenAI立ち上げた経緯などを知っておくとGoogleに無尽蔵にデータを渡さないためにも大規模なポストの取得に制限がかかることは必然だったなと思う。また今後も彼がXドットコムの影を追っていることは意識していた方が良いと思った。
なぜこれまで結果を残してきた彼がXに関してはクソなのかという疑問については、Xの買収はちょうど他の会社の落ち着いていて暇でおもしろそうだから買っただけで彼に明確なビジョンがないということ、Xはテスラなどと違って中心的な問題が純粋なエンジニアリングではないために彼の経験、方法論が通用しないことであると納得した。
結局SNSの難しさというのはモデレーションにあるというのはbluskyの詳細を追っていた時にも感じていたことでもある。またこのあたりの議論については日本とアメリカではかなり温度差があるなと感じた。最近の兵庫県知事や都知事選を踏まえてSNSのプレゼンスは上がっていることを感じるがまだテレビに比べて…というようなレベルの話ばかりでレコメンドのアルゴリズムやそれによるエコチェンバーなどまで踏み込んだ議論はあまりみかけないよな。

20241105


ポケポケを3日ほどやったので現時点での感想と反省をまとめておく。

各所で言われていることではあるがミューツーパックを引き続けたのは正解だったと思う。
現環境のgame8のtier表ではピカチューexが最強なのでこれを作るためにはピカチューパックを引く必要があるがピカチューex以外の有用なexがないので作れる上位デッキがピカチューexに限られる。 ミューツーパックであればミューツーexデッキが揃うまでの繋ぎもしやすいし色々なデッキを使って幅広く楽しめるので自分にとってはよかった。

初手のパックに関してはナッシーexを取るためにリザードンパックを引くことをを推奨する記事もみかけたが

  • ナッシーexデッキ < ガラガラexデッキ
  • フシギバナex用途にしてもドレディア代替と比較して大差がない(むしろ弱い?)
  • もう1枚得るのに結局リザードンパックを引く必要性が生まれる

の理由でミューツーパックでよいと思う。

反省点

  • ゲットチャレンジをケチりすぎた
    ゲットチャレンジがよくわからずケチっていたが、結局余っているのでミューツーパック以外でほしいカードが含まれている場合かミューツーパックでもレアリティが高いものに関しては積極的に消費していくべきだった。
  • パック開封ポイントを使ってなかった
    存在を見落としていた。これに関してはゲットチャレンジとは異なりレアリティが高いものを得るコストが大きいのでミューツーパック以外でほしいレアリティが低いカードに充てるべき。自分はカスミx2とナツメx2に変えた。
  • ショップで2枚買いしてダブらせた
    細かいことだが遊び方の「もっと詳しく知りたい人向け」で手に入るので1枚でよかった。

作ったデッキ

運よくミューツーex、フリーザーex、フシギバナex、ガラガラexが2枚ずつ揃ったので色々組めた。まだプレイ数少ないので軽く感想だけ。

  • ミューツーxマタドガスデッキ
    一番プレイスキルが出る感じ。正解がわからないことが多い。
  • フリーザーデッキ
    カスミ運ゲ。プレイ時間が短いので速く回すにはよい。
  • フシギバナデッキ
    安定感ある。リザードンデッキに勝てたことない。
  • ピジョットxアーボックデッキ
    あまり勝てる気がしない。
  • ガラガラデッキ
    一番運ゲ。ピカチューデッキにも勝てるので楽しい。

ゲーム性の正確なところはまだよくわかっていない。 気が向けばちゃんと考えたいなとも思うけど自分が考えるまでもなく他所でまとめられると思うのでそれを待ちたい。

もうだいぶ飽きた感はある。 一応今後はサーナイトが足りずにミューツーデッキが組めてないのでこれが目標にミューツーパックを引き続けるくらいかな。

20241024


「世界は贈与でできている」を読んだ。
表紙のキーワードの羅列をみるに自分の興味に近そうなのと評判もよさそうだったので読んだが外れだった。
自分なりに内容を要約すると以下になる。

  • 贈与は人に交換の論理では達成できない効用を与える
  • 贈与は受け取ることなく開始できない
  • 贈与を受け取るには与えられたそれに気づく必要がある
  • 気づくには当たり前を疑うための教養が必要である

全体的に突っ込みどころが多くせっかくはじめに贈与の定義を置いた割に要所要所で恣意的とも思える要素が追加されていき、結局贈与とはこうであると言われてもまあそうなるように贈与を定めたのだからそうだなという気になってしまう。
特にこの本で根幹をなすはずの1章で説明される「贈与は受け取ることなく開始できない」という非自明な命題の根拠がペイフォワードを引きつつそれは疲労するからの一言にまとめられてしまっているのが気になる。ここが納得できなかったのでモヤりながら最後まで読んだ。
5章から7章にかけては自らの置かれた社会規範から外れてみないと当たり前のありがたみに気づけないという構造主義的な話で言語ゲームを引くまでもないとは思ったが、著者がウィトゲンシュタインが専門のようでその辺の事情によるものだろうか。
ラストの9章ではこの文脈での教養を得る手段としてサピエンス前史、銃・病原菌・鉄を読みましょうというのはやけに実践的な教えで親切だなと思った。

20240616


雨の日は会えない、晴れた日は君を想うを観た。2回目。これもファイトクラブと同様に資本主義、消費社会に犯された主人公が代償行為?によって主体性を取り戻していく物語と理解した。主人公の行動が絶妙な塩梅で深く感情移入してしまう。資本主義のメタファーである自宅を破壊しつくした後に死んだ妻への手向けに資本主義に破れたメリーゴーランドを再生するというラストは最高のカタルシスがある。
邦題で敬遠していたのでもったいないなと思う。とはいえDemolitionを単に訳して"破壊"も違うなとは思うので難しいな。

20240615


シェフ 三ツ星フードトラック始めましたを観た。劇中のセリフを借りていえばThe Rolling StonesのSatisfactionのような映画だったがそれを期待していたのでよかった。アメリカの映画ってこういう親子関係の再生的なテーマ好きだよなと思う。

20240610


シリアスマンを観た。単に冴えない中年男性に不幸が続く様子を見せらているだけという感じで退屈だった。ユダヤ教、ヨブ記、不確定性原理などの周辺知識があるとまた違って見れるのかもしれないがそもそもこの映画の趣旨からしてあまり意味を求めてもしょうがないのかも。

ファイトクラブの原作小説を読んだ。あまり得るものはなかったがこれは逆に映画がよくできてるということなのだろうな。